一つの会社で30年以上働いた人は辞める時にどんな風に扱われるのでしょうか?
花束に多くの人からの労いの言葉。そんなケースばかりではありません。
上司の反応に呆れる
「甲ジイさん。来週から〇〇工場へ移籍になりましたから宜しくお願いします。」
ある日突然上司からそう言われた時、抑えようのない怒りと悲しみがこみ上げて来ました。
次の瞬間、上司に移籍するなら会社を辞めると伝えました。
上司の反応は、 えっ! という感じでしたが、その後に出て来た言葉は、「まぁそんな事言わないで」
・・・はぁ? それだけ?
こちらは覚悟して言ってるのに、何だその反応は?
「まぁまぁそんな事言わないで。」
こいつ同じ事繰り返すだけじゃないか。この人とは話にならない。
上の人にそう伝えて下さいと言いました。
「あ、じゃあ上に伝えますね。」
上司はそう言って去って行きました。
上司の上司は誰も来ない
暫くしても誰も来る様子はありません。
イライラして仕事に集中出来ないので、たまらず先程の上司に詰め寄ります。
「退職届書きたいんで、早く用紙貰えませんか?」
そう言うと彼は、「書類がすぐ準備出来ないそうなんで、用意出来たらまた連絡します。」
はぁ?もう辞める事になってる訳? ちょっと早すぎない?
少しくらい話を聞くとか無いのかよ・・・誰も何も言ってこないじゃん。
これが30年以上勤めた人に対する会社の態度かと思うとちょっとガッカリです。
私はもうこの会社に必要な人ではないんだと実感しました。
退職の手続きは淡々と進行
特に会社との調整も無いまま有給消化が始まりました。同時に退職へ向けての手続きは淡々と進行していきます。
何枚もの用紙を渡されますが、これがなかなか書けない。
何度も本社事務所に行き担当者に聞いて記入。
殆どが退職金等お金に関係する書類だったと記憶しております。
事務担当の方は初対面の私に、親切丁寧に教えてくれます。
2~3回事務所に通い、何とか会社の方は手続きが完了しました。
気になっていた保険証の切り替えも、一日も途切れることなく出来ました。
そういう所を問題無く出来る様に手配してくれた所は感謝しています。
有給消化をしている間に同僚や後輩の何人かは連絡をくれて労いの言葉を掛けて頂きました。
最後は保険証を返納し書類に署名して事務所を後にしました。
何ともさっぱりした終わり方です。
こうして30年以上務めた会社とお別れする事となりました。
送別会も無い。
花束も無い。
最後の挨拶も無い。
静かに会社から退く私。
これはこれで自分らしい退職の仕方かもしれないなと思います。
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